- タバコと椎間板の関係をご存知ですか?
- 結論から述べると、タバコに含まれるニコチンが椎間板を変性させることは実験で証明されています。ニコチンが椎間板を変性させることが動物実験で証明され、腰痛に関して悪影響を及ぼしていることは間違いありません。

- 私が日本大学医局員であった1990年代には日本大学整形外科脊椎斑の班長であった松崎浩己教授の発案で様々な喫煙に関する研究が行われました。
- なかでも多く行われたのはスモーキングボックスと呼ばれる機械の中でラットを飼育して、受動喫煙の椎間板に対する影響を調べる実験です 。

ラットは毎日ニコチン量が5mgのニコチンが含まれたラークの煙の中で生活していました。やはり実験の日程が進むにつれて、元気がなくなっていく印象がありました。3ヶ月後にラットの椎間板を摘出して、その組織を観察すると椎間板内の水分量が減少していて、炎症物質がそれぞれ認められました。

一連の研究は、現在遺伝子レベルまで解析が進んでいて、また椎間板に変性をおこす物質をニコチンと考え、これにターゲットを絞ったニコチン注入モデルの実験も行われています。確かに、受動喫煙で椎間板の変性が有意に進んでいるとすれば直接タバコを吸う場合はさらに悪影響が考えられるでしょう。
椎間板変性がMRIで明らかに認められ、今後腰痛に関して気をつけることはないかと質問される方も多くいらっしゃいますが、喫煙習慣があればまずこれを中止していただくようにアドバイスしています。腰痛は生活習慣病の一種だからです。
- 私が院長を務める市谷八幡クリニック(東京都新宿区)では保険適応の禁煙外来をおこなっています。
- 2008年5月より投薬が可能となった禁煙治療内服薬「バレクレニン(商品名:チャンピックス)」をカウンセリングを行った後、処方しています。
- 禁煙治療の期間は12週間。
費用は自己負担額総額約18,000円(12週間)です。 - クライエントの方のほとんどが腰痛で来院され、MRIで椎間板変性を認めた方ですが、ランニングマラソンのように、カウンセリングを行いながら、腰痛治療およびアンチエイジングの為にという目標のもと、禁煙外来を受診なさっています。
- お問合せは 市谷八幡クリニック 総合外来(03-3268-1830)にお願いいたします。

- 参考文献
- 1) Hiroshi Oda: Degeneration of intervertebral discs due to smoking.Jornal of Orthopaedic Science 2004:135-141.
- 2) Battie MC: Smoking and lumbar intervertebral disc degeneration.Spine 1991;1015-21.
- 3) Benowits NL: Daily intake of nicotine during cigarette smoking. Clin Pharmacol Ther 1984; 35:499-504.
- 4) Russell MAH: Relation of nicotine yield of cigarettes to blood nicotine concentrations in smokers. BMJ 1980; 280:972-6


